大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京地方裁判所 昭和44年(ワ)12568号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕(事故の発生)請求原因第一項(一)ないし(四)および(六)の事実は当事者間に争いがない。<証拠>によれば、道路中央のグリーンベルトの縁にうずくまつていた後、中腰に立ち上つた状態の訴外泰宏に加害車が衝突したことが認められる。

(責任原因および被害者の過失)

(一) 請求原因第二項は当事者間に争いがない。

(二) 被告者泰宏の過失について判断する。<証拠>によれば、本件事故現場附近の道路状況は、砂川町方面(北)から立川駅方面(南)へ通ずる歩車道の区別のある道路で、中央に幅員4.0米グリーンベルトがあり、その両側にそれぞれ9.05米の車道があり、更にその両側に幅員5.0米の歩道があり、市街地で両側の歩道はアーケードとなつていて螢光灯がついているが、グリーンベルトの街路灯は事故当時消えていたため道路中央部は暗かつたこと、制限速度は時速四〇粁で、路面はアスファルト舗装で事故当時は乾燥していたこと、訴外清水は加害車を時速約五〇粁の速度で南進していたところ、曙橋交差点の手前約四〇粁の地点で左斜前方約15.4米の歩道上に立つていた約三名の男性に気をとられ、そのまま約一七米進行し、右前方約二米の地点にグリーンベルトの縁にうずくまつている訴外泰宏を発見したが、その直後中腰の状態に立ち上つた同人に加害車右前部を衝突させ、約一九米進んで漸く、前記交差点の手前約四米の地点で停止したこと、訴外泰宏と衝突した際、加害車はグリーンベルトから九〇糎しか離れていなかつたことが認められる。

以上の事実によれば、訴外清水は前方を注視せず、しかも制限速度を遵守しなかつた過失が認められ、これに対して被害者も深夜人の通るべきではない地点にいたことおよび自動車の動静に注意を払わなかつたことに過失が認められ、両者の過失割合は、被害者三対加害者七を以て相当と認める。 (篠田省二)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!